公共用水域は、上水道用水、工業用水および農業用水の水源となっています。また、魚介類など水生生物の育成の場やレジャー等の憩いの場でもあります。この公共用水域、河川や湖沼や海域の水質を保全していくことは、私たちの生活や環境を守ることにほかなりません。当社では水質保全のための環境分析調査を自社によるサンプリングと分析を行っています。主な分析項目は次のとおりです。
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1.pH
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2.溶存酸素(DO)
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3.生物化学的酸素要求量(BOD)
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4.化学的酸素要求量(COD)
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5.浮遊物量(SS)
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6.大腸菌群数
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7.全窒素
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8.全りん
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9.全亜鉛
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1.カドミウム
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2.シアン
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3.鉛
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4.六価クロム
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5.ひ素
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6.総水銀
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7.アルキル水銀
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8.PCB
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9.トリクロルエチレンなど塩素系有機化合物
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10.農薬
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11.セレン
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12.ふっ素
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13.1,4-ジオキサン
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1.アンモニウム態窒素
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2.亜硝酸態窒素
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3.硝酸態窒素
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4.クロロフィル
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5.プランクトン
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6.濁度
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7.電気伝導度(EC)
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8.トリハロメタン生成能
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9.2-MIB, ジェオスミン
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10.糞便性大腸菌
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11.ノルマルヘキサン抽出物(油分)
日本のような温帯地域で地表が植物で覆われているところでは、降雨の50%が土壌に浸透し地下水になるといわれています。さらに地下水はやがて河川に流出するのですが、1年を通じて地下水のたまり(貯水層)に浸透する降水量と流出する地下水の量が等しいため地下水は一定の量を保っています。地下水も公共用水域と同じく、家庭用、工業用、農業用に利用されています。地下水の水質は、周辺環境の要因たとえば廃鉱山・工場・家畜・不法投棄・開発などにより常に汚染の危険にさらされています。分析調査によって汚染源の特定と浄化対策立案が可能になります。分析方法は地下水をメンブランフィルターでろ過することによって土壌成分をとり除き、得られたろ液を用いて分析を行います。
公共用水域に排出される工業排水には、排出基準が決められています。排出水の水質の確認のほか、処理前、処理後の水質を測定することによって処理施設の性能検査が可能です。また排出水ばかりでなく、冷却水の塩分濃度など循環水の管理にもお役立ていただけます。分析は、JIS工業排水試験法に基づいて行います。
土壌は地下水と同様に不法投棄等により常に汚染の危険にさらされています。近年は遠い過去に処理に困り土中に捨てられた化学物質や廃棄物より有害物質が漏れだし、土壌汚染は深刻な社会問題になっています。当社で実施している土壌の試験には物理的試験の土質試験(密度、含水比、粒度試験)と化学的試験の成分分析があります。成分分析試験ではpH、電気伝導度、有害金属などを測定します。分析方法は、まず土壌をふるいで石や枯葉などを取り除き、次に水等の溶媒に分散させた後、抽出などの前処理を経て、分析を行います。
橋から浮子を投下し一定距離流される時間から流速を求めます。
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マイクロ波のドップラー効果を利用し、河川の表面に一定周波数のマイクロ波を発射すると、その反射波の周波数は表面流速によるドップラーシフトを受けます。この周波数シフトを検出し、河川の表面流速を計測します。
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ファラデーの電磁誘導の法則を利用したもので、電導体が磁界内を移動すると、その導体の移動速度に比例した電圧が発生し、その電圧から流速を求めます。
ADCP(Acoustic Doppler Current Profiler)
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超音波のドップラー効果を利用した多層流向流速を計測します。水中に超音波パルスを発信し、水中を浮遊する散乱体(プランクトンや塵など)からの反射音波の周波数変化(ドップラーシフト)から流速を求めます。
PIV(Particle Image Velocimetry)
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幾何補正のために必要な標定点(基準点)をビデオカメラの画面内に入るようにカメラを固定し、対象とする水の流れを撮影します。撮影した映像から、水面の波紋・ボイル、或いはトレーサーによる表面輝度の濃淡分布を専用ソフトで解析することにより、表面流速分布を算出します。
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小規模な水路や実験施設において用いられる方法です。三角堰や台形堰を自由越流する際の越流水深を測定し、実験などにより求められた流量公式により算定します。